群馬で一人暮らしをしている、75歳の母がいます。
元気にしているだろうか。
ちゃんとごはんを食べているだろうか。
電話をするほどではないけれど、毎日ふと気になる。
そんな方は、私だけではないと思います。
私はプログラミングの専門家ではありません。
それでも、AIの力を借りて、母をそっと見守るためのLINEアプリを自分で作ることができました。
今日は、その作り方と、作ってみて気づいたことを正直にお話しします。
なぜ作ろうと思ったのか
母は群馬で一人暮らし。私は離れて暮らしています。
毎日電話するのは、お互いに少し気をつかう。
かといって、何日も連絡がないと、ふと不安になる。
「元気だよ」のひと言が、毎朝そっと届いたらいいのに。
もし何かあったときには、すぐに気づけたらいいのに。
そう思ったのが、このアプリを作ったきっかけでした。
母はスマホは使えますが、新しいアプリを入れるのは苦手です。
だから「母がすでに毎日使っているLINE」の中で完結すること。
これを、いちばん大事にしました。
何ができるアプリなのか
作ったのは、LINEの「見守りボット」と、家族が見る「見守り画面」の2つです。
母のLINEには、こんなことができます。
・毎朝、体調をたずねるメッセージが自動で届く(母は「元気」などと返すだけ)
・もし返信がないと、私に「まだ返信がありません」とアラートが届く
・困ったとき・緊急のときは、ボタンひとつで私にSOSが飛ぶ
・さみしいときは、AIが話し相手になってくれる
・体調の記録が自動でたまっていく
母がやることは「LINEで返事をするだけ」。
新しい操作は、いっさい覚えなくていい。
ここが、いちばんこだわったところです。
通知が届くのは、息子である私ひとり。
母のプライバシーは、家族の中だけで守られるようにしました。
どうやって作ったのか
「アプリを作る」と聞くと、難しそうに感じますよね。
私も最初はそうでした。
でも、やったことはシンプルです。
AIに「こういうアプリを作りたい」と日本語で相談しながら、一緒に少しずつ組み立てていきました。
・LINEと自動でやりとりする仕組み
・毎朝きまった時間にメッセージを送る仕組み
・体調の記録をためておく仕組み
・家族だけがログインできる、安全な見守り画面
専門的な言葉は出てきますが、私が全部を理解している必要はありませんでした。
「やりたいこと」を日本語で伝えれば、AIが形にしてくれる。
分からないところは、その都度AIに質問する。
その繰り返しでした。
もちろん、一発でうまくはいきません。
うまく動かない → AIに聞く → 直す。
この地道な往復を、何度もくり返しました。
正直に言うと ─ まだ、母には使ってもらえていません
ここまで読んで、「いい話だなあ」と思ってくださった方に、正直にお伝えしないといけないことがあります。
このアプリ、実はまだ、母にはうまく使ってもらえていません。
仕組みは、ちゃんと動いています。
毎朝8時に、母のLINEには体調確認のメッセージが届いています。
でも、母はそのメッセージに、なかなか返信してくれません。
だから私のスマホには、毎日10時に「まだ返信がありません」というアラートが届きます。
正直、残念な気持ちはあります。
せっかく作ったのにな、と思う日もあります。
でも、ある日ふと思い直しました。
このアラートが毎日きちんと届くということは、裏を返せば、母が今日も変わらず過ごしている合図でもある。
「便りがないのは、良い便り」——その現代版かもしれない、と。
そう思うと、10時のアラートが、少しだけあたたかいものに感じられるようになりました。
とはいえ、やっぱり本当は、母自身に返事をしてほしい。
そこで気づいたんです。
これはアプリの出来の問題というより、母に、この仕組みがまだちゃんと伝わっていないだけなんじゃないか、と。
「毎朝8時に、こういうLINEが届くんだよ」
「これに『元気』って返してくれたら、それで安心なんだよ」
——そういう肝心なことを、私はまだ、母にきちんと説明できていませんでした。
だから今度、母に会ったときに、となりに座って、画面を一緒に見ながら、ゆっくり伝えようと思っています。
作って終わり、ではない。
それを相手に手渡して、使い方を伝えるところまでが、本当の完成。
そんな当たり前のことを、いま母に、教わっている最中です。

まとめ ─ ふつうの人でも、AIでここまで作れる
私はエンジニアではありません。
それでも、「離れて暮らす母を見守りたい」という気持ちひとつで、AIと一緒に、ちゃんと動くアプリを作ることができました。
まだ完成形ではありません。
母に毎日使ってもらえるようになるまでは、これからも調整が続きます。
でも、それでいいと思っています。
大切な人のためのものは、一度作って終わりではなく、ずっと育てていくものだから。
作ってみて分かったのは、
・誰のために、何をしたいのかをはっきりさせること
・相手にとっての「かんたん」を、何より優先すること
この2つが、いちばん大事だということでした。
もし、あなたにも「こういうものがあったらいいのに」という気持ちがあるなら、AIは、その気持ちを形にしてくれる、とても心強い相棒になります。
そして、うまくいかなくても大丈夫。
直しながら育てていけばいい。
ふつうの人が、AIでここまで作れる。
その小さな——そして、まだ途中の——証明として、この記事が誰かの背中を押せたら、うれしいです。


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